学校生活の楽しみの一つといえば、毎日の給食ではないでしょうか。

そんな給食でどのくらいの食べ物が捨てられているか、考えたことはありますか?
どうすれば食品ロスが減るのか。
自分には、何ができるのか。
【解説】食品ロスってなに?
食品ロスとは、国民に供給された食料のうち本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品のこと。
最新のデータによると、日本では約464万トン/年 発生していると推計されます。
この記事を通して、一緒に考えていきましょう!!
給食におけるロスの発生量
一人あたりの廃棄量
2015年1月、環境省は全国の市区町村教育委員会に対して、アンケート調査を実施しました。

調査の目的は
- 学校給食に伴って生じた食品廃棄物の発生量や処理の状況を知り、
- 食品ロスなどの削減(リデュース)や食品廃棄物のリサイクルに関する取組の実施状況を把握する
ことにありました。
【解説】調査が実施された背景を知りたい!
2014年10月の「今後の食品リサイクル制度のあり方について」(中央環境審議会意見具申)では、学校給食用調理施設について、食品廃棄物を継続的に発生させている主体の一つであり、食品廃棄物の処理実態等を調査した上で、食品ロス削減国民運動の一環として食品ロス削減等の取組を実施するとともに、調理くずや食べ残しなどの食品残さを回収し、再生利用の取組を推進することが必要であるとの提言がなされました。
環境省では、文部科学省の協力も得て、学校給食から発生する食品ロスの削減等のリデュースや食品廃棄物のリサイクルに関する取組の実施状況等を把握するため、市区町村を対象としたアンケート調査を実施し、その結果を取りまとめました。
全国から寄せられた回答は、686件。
集計された各小・中学校における学校給食からの食品廃棄物の年間発生量を基に、児童・生徒一人当たりの年間の食品廃棄物の発生量を推計したところ、約17.2kgとなりました。

上のグラフの通り、食べ残しが17.2kgのうち7.1kgと、全体の4割を占めています。
調理残さが5.6kg、その他が4.5kgと続いていますね。
【解説】調理残さってなに?
調理残さ(調理残渣)とは、飲食店や食品加工場などから出る生ごみのこと【*1】。
学校給食の調理現場においては、
- 食材を下処理する時に過剰除去し(食べられる部分も取り除い)てしまう
- 食材を多く発注してしまい、廃棄せざるを得ない
- 衛生管理上、傷んだ部分を捨てる
などのシチュエーションが考えられます【*2】。
残食の話
さきほどのアンケートでは、残食率の調査も行われています。
残食率とは、出席した人数分の学校給食の提供量に対する、食べられずに残された給食の量の割合のことです。
下の式を用いて算出することができます。

残食率は約3割の市区町村で把握することができ、その平均値は約6.9%となりました。

仮に、一回の給食で提供される量が100kgだとすると、およそ7kgが廃棄される計算です。
食べ残しの原因
給食を食べ残してしまう原因は、一体どこにあるのでしょうか?
2010年に実施された「児童生徒の食生活実態調査」によると、食べ残しの主な要因は
- 量が多すぎること
- 給食時間が短いこと
- 嫌いなものがあること
にあるそうです。

中でも「嫌いなものがある」と答えた児童は、食べ残しをする児童の約7割にのぼります。
男女で割合が異なるところも注目すべきポイントです。特に、「量が多すぎる」という回答は、女子の方が、男子よりも2割高くなっています。
給食のロスの処理方法
ところで、給食のロスはどのように処分されているのでしょうか?
回答があった各市区町村の小・中学校における「学校給食からの食品廃棄物の再生利用率(リサイクル率)」を推計したところ、その割合は約60%となりました。
内訳は、肥料化が約40%と最も多く、次いで飼料化が約18%となっています。

処理の方法別にみると、トップ3は肥料化・焼却・飼料化。この3種類で全体の9割以上を占めています。
【解説】リサイクル率ってなに?
リサイクル率とは、ごみの総排出量に対するリサイクルされたごみの割合を示す数値のこと。特定の期間内に排出されたごみのうち、どれだけが資源として再利用されたかを計算し、パーセンテージで表します。環境負荷を軽減するために重要な指標で、リサイクルの実行状況を把握するために使用されます【*3】。
下の計算式を使って、値を求めることができます【*4】。

給食の残食率を下げるためには?
給食のロスにおいて割合が多い食べ残し。
これを減らすには、下のような取組が有用なのではないでしょうか?
- ビュッフェ形式を採用する
- 各自が好きな量を取れる方式
- 自分の適量を把握することにも繋がる
- 料理や食材を身近に感じてもらう
- 「もったいない」の気持ちを育む食育・環境教育を実施する
- 例)食材が「給食」になるまでを伝えることで、食べ物を大切にしたいという気持ちを喚起する
- 「もったいない」の気持ちを育む食育・環境教育を実施する
実際の企業の取組もみてみましょう!
ロス削減への取組【葉隠勇進株式会社】
どんな会社?
1963年2月に創業。主な業務は、学校給食や公立保育園の給食調理業務です。
食品ロス削減の取組
HPの中で、次の3つを掲げています。
- 食材の食べられる部分がきちんと残るように、野菜の皮むきを工夫する
- 給食を全部食べてくれたクラスに完食してくれてありがとうカードを送る
- 残食が多いメニューに対して、興味を引き出すような工夫をする
出前授業
各地の小中学校で、講義も実施しています。
最後に
食品ロス削減は、2015年に国連(国際連合)によって採択されたSDGs(=持続可能な開発目標)の目標の一つでもあります。
目標達成の期限が2030年に迫る中、「給食のロス」削減にも目を向ける必要があるのは言うまでもありません。
今、学校に通っているみなさんも、かつて給食を食べていたみなさんも、ロスを減らすためにできること、一緒に考えてみませんか?
















